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マイクロスコープを使用した高精度治療2

こんにちは。
 
津田沼駅北口から徒歩3分の「結デンタルクリニック津田沼」です。

前回は、マイクロスコープという機材そのものを紹介させていただきました。

今回はマイクロスコープを使用することで、その周辺の道具も変わってくる、

さらには人の動きも変わってくるというお話をさせていただきます。

ダイレクトミラー

まず大きく違うのは、デンタルミラーという歯医者さんの丸い鏡です。

従来のミラーを使ってマイクロスコープを覗くと・・・↓

通常のミラー像

このようになります。像が2重にぼやけてしまっているのがわかりますでしょうか?

図解すると・・・↓

緑:実像  黄色:虚像

このように虚像と実像が重なり合ってしまい、本当に見たい実像に被ってしまうのです。

ちょっとしたことなのですが、根の治療など本当に細かい治療では、この2重の像が治療の成否を分けることもあります。

そこで、当院ではダイレクトミラー(表面反射ミラー)というミラーを導入しております。

ダイレクトミラーで同じ歯を見てみると・・・↓

ダイレクトミラーの見え方

上の写真のように像がくっきりになりました。

なぜこの違いが出るのかというと、通常のミラーは鏡の上にキズ防止のガラスが貼ってあり、鏡で反射する光とガラス表面で反射する光があるため、像が2重になるのです。

それに対し、ダイレクトミラーは表面に鏡が来ることで、その問題を解決しています。その反面、ミラーは傷がつきやすく他の器具と一緒に洗ってしまうとキズだらけになってしまったり、耐用年数が短いのが短所です。また、ミラーそのものも高価であります。

5倍速コントラ

歯科医院で一番嫌なものは『キーン』とする音、とよく耳にします。

歯を削る道具の中でも高い音がするのはタービンという道具です。圧搾空気を送り込み風車を回す原理で動くのですが、最高速で回す状態で使うもので、中間の速さや、低速で使いたいと思ってもスピードがコントロールできません。またとても早いスピードで回るため、冷却水が大量に必要となります。

そうなるとまた別の問題が発生します。冷却水のせいで見えないという問題です。

そこで当院では5倍速コントラという道具をタービンに替わり使用しています。この道具の利点は速度をコントロールできるという点で、それに伴い冷却水の量も少なく済みます。それにより、マイクロスコープを覗きながらしっかりと歯をみることができます。さらに嫌な高い音も出ません。

次の写真は乾いた状態の歯の模型ですが、

ドライな状態の歯の模型

そこにタービンの冷却水を当ててみます。

タービン

歯にモヤがかかるようなイメージでしょうか、細部がよく見えません。

続いて5倍速コントラ

5倍速コントラの高速
5倍速コントラの低速

5倍速コントラも冷却水の注水自体は必要なので、乾いている状態よりは見えにくいのですが、タービンのようにモヤがかかるような見えにくさではなく、バキュームを置く位置などを工夫することで十分に細部を見ることができるようになります。

そして、バキュームの位置というお話をしましたが、バキュームを操るのはアシスタントのお仕事です。

つまりマイクロスコープ診療を成功させる最後のキーは、道具ではなく人ということになります。

4ハンドシステム

歯科診療は、歯科医師の手が2つとアシスタントの手が2つ、合計4つの手で診療しています。

さらに言うと4つの手と4つの目と2つの頭脳と言えるかもしれません。

マイクロクコープの使用に際して、

ミラーを見ながら歯を削る

冷却水を効率よくバキュームで吸う

患者さんの頬のうらやベロをしっかり保護する

ということが必要で、そのどれもがアシスタントワークと直結します。

また、効率が良く安全なアシスタントワークはマイクロスコープを使うためだけでなく

患者さんにとっても受けていて気持ちがよく、負担が少ないと言えます。

そのため、当院ではアシスタント教育にも力を入れております。

写真は外部講師による4ハンドテクニックの研修をしているところです。

研修風景

このように、マイクロスコープは導入したらすぐに使えるわけではなく、歯科医院全体での取り組みが必要となってきます。

マイクロスコープによる高精度治療がご希望の方は、当院にお任せ下さい。