当院の治療についてabout
当院の治療に対する考え方
当院では、「患者さまが一生自分の歯で過ごすために」お口の健康を守ることを大切にしています。
むし歯や歯周病は、一度治療しても適切なケアを行わなければ再発し、やがて歯を失うリスクが高まります。
そこで私たちは、治療後のメインテナンスを重視し、長期的に健康な歯を維持できるようサポートしています。

当院が特に大切にしていること・病気の進行を止めること(メインテナンス)
・できてしまった病気をしっかり治すこと(質の高い治療を行う)
私は大学卒業後、地域医療に従事する中で、多くの患者さまが過去の治療のやり直しに通院していることに気付きました。なぜ治療をしても、また新たな治療が必要になってしまうのか? その疑問を追求した結果、「痛みが出てから治療する」ことでは病気の進行を防げず、根本的な解決にはならないという結論に至りました。
むし歯や歯周病は、痛みを感じる前から進行していることがほとんどです。そのため、病気が悪化する前に適切な診査を行い、必要な処置を施すことが大切です。さらに、治療後も定期的なメインテナンスを続けることで、新たな病気を予防し、歯の健康を長く保つことができます。
なぜむし歯や抜歯に至り、
治療を繰り返すことになるのか
歯の病気が進行する原因として、いくつかの重要な問題があります。
このページでは、以下の3つの項目に絞って説明していきます。

1, むし歯の発見が遅れるむし歯は初期段階では痛みを感じにくいため、進行していくのに気づかないことがよくあります。
そのため、むし歯が大きくなるまで放置され、気づいたときには治療範囲が広くなってしまいます。
これにより、歯を削る範囲が増え、治療後の歯の強度が低下する可能性があります。
また、痛みが出るまで治療を先延ばしにすることも大きな問題です。
痛みが出てから治療を始めると、むし歯が象牙質の半分以上に達することで歯髄(歯の神経)に炎症が起きている可能性が高く、抜髄が必要となることがあります。
歯周病も同様に、痛みが出てからでは抜歯が避けられない場合が多いです。

2, 日本の保険制度における治療成功率の低さ日本の保険制度における治療方法は、限られた時間と材料で行われるため、海外の治療方法に比べて成功率が低くなる傾向があります。
特に修復治療(歯を治す治療)の成功率は、海外と比べて大きな差があります。
例えば、修復治療の10年後の成功率は、日本では約55%に対して、海外では90%以上というデータがあります。
この差は、治療にかけられる時間や、使用する材料や器具の品質、コストの違いが影響しています。

3, メインテナンスをしていないむし歯や歯周病は慢性疾患であり、治療を受けても再発するリスクを常に抱えています。
そのため、治療後のメインテナンス(定期的な管理)が非常に重要です。
しかし、多くの方が治療が終わるとそのまま放置してしまいます。
メインテナンスを行わないことが、再発や症状の悪化を招く原因となります。
3つの問題に対して、当院が行っている取り組み

1, むし歯の早期発見と診査の徹底当院では、むし歯の見逃しを防ぐため、全ての患者さまに14枚法(歯の上下7枚ずつの写真資料を用意すること)による精密なX線診査を実施しています。
これにより、肉眼やパノラマ画像では見つけにくい初期のむし歯や歯周病の発見率を高めます。

2, 精度の高い治療を提供症状によっては時間的・物質的な制約を受けにくい自費診療を選択肢としてご案内いたします。
もちろん無理なおすすめはしませんが、一生ご自身の歯で健康的な生活を送っていただくため、現状の症状と照らし合わせた適切な治療を正直にご案内させていただきます。
また、保険診療においても可能な限り精密な手技と診断を心がけ、再治療のリスクを抑える努力を続けています。

3, メインテナンスの習慣化治療が完了した後も、3ヶ月〜半年に1回のメインテナンスを推奨しています。
専用の機器によるクリーニングや、お口の中のリスク評価、再発予防のためのアドバイスなどを通じて、病気の進行を未然に防ぐサポートを行います。
症状がひどくなってから治療いただくより、定期的なメインテナンスをしていただいた方が、時間と費用の面でもお得になると考えています。
最後に
当院では、単に治療を行うだけでなく、その後の再発防止や長期的なお口の健康を見据えた診療を大切にしています。
これにより、患者さまがよく食べ、よく笑い、全身の健康を維持しながら、社会生活を楽しみ、より豊かな人生を送っていただけるよう、真剣に取り組んでまいります。